希少価値が高まる積極的な聞き方
2022.04.27
皆さん、こんにちは!
苫米地式コーチング認定コーチの香川浩光です。
以前のブログで、相手の話を理解出来ない理由について解説しました。今回は、正しい話の聞き方についてお話していきます。しかも、ただ、正しく理解するだけではなく、さらに踏み込んだ、希少価値が高まる積極的な聞き方についてお話していきます。
先ず、話を聞き取れない原因をおさらいします。1つ目は、相手が話している時、聞き手の気が散っている、という事です。どういう状態かというと、それは、話の最中に相手の話の内容を評価したり、批判したり、判定したり、レッテルを貼ったり、口をはさんだり、どう答えようか考えたり、また理解できないんじゃないかと不安になったり、周りの目が気になっている事を指します。
私達は、自分の思考と傾聴を同時に行えないのです。そして、それ以前に、完全に思考が停止している事も挙げられます。フリーズ状態です。これでは、話を理解する事は出来ません。相手から話を理解出来てないな、という顔をされてしまいます。
では、どうすれば、相手の話を理解出来るようになるのでしょうか?それは、積極的に聞く、ということを実践すれば良いのです。積極的に聞くには、気を散らす事を止める事。そして、相手が何を伝いたいのか、何と言って欲しいのかを、という事を理解する必要があります。その為には、集中して言語だけではなく、非言語の部分にも注目する必要があります。
自分が積極的に聞いているかどうか、どの様に判断すれば良いでしょうか?話している内容が、自分の推測通りかを、どの様に確認すれば良いでしょうか?殆どの人は、分かっていると勝手に決め込みます。誰かの話を少し聞いて、こういう事を伝えたいのだろう、と勝手に解釈します。これは、積極的な聞き方ではありません。
積極的な聞き方というのは、相手が話す内容が、こうだと勝手に推測するのではなく、確認します。これを、心理学では、『投影的』な聞き方と呼びます。話の内容に対するこちらの推測を話し手に投影するからです。そして、相手に承認するか否定するか、または修正するかを求めます。その方法は、問いかければ良いのです。
例えば、誰かが『自分は良い年齢だから、会社内で異動するのは大変だと思う』と言ったとします。この言葉から色々、推測できます。『本当は、今の仕事が嫌だけど、人間関係を一から構築するのは大変だから』とか、『今の仕事のスキルしかないし他部署で仕事をこなせるか分からない』とか、『自分は学歴が無いから異動先で恥をかくのではないか』等です。3つ目の推測が一番可能性が高いと思ったら、『周りが学歴で判断すると思っているの?』と質問することが出来ます。その返事によって、推測が正しいかどうかが分かります。
積極的に聞くというのは、相手に非常に強いメッセージを送る事になります。相手の気持ちに寄り添うことになるからです。この行為が信頼を生みます。
積極的な聞き手になるには、いくつかあります。難しい事ではありません。実際、出来ている人がいるわけです。人間一人ひとりの能力は、大きな差など、本来存在しません。つまり、誰でも積極的な聞き手になれるという事です。
1つ目は、積極的な聞き手になる為には努力が必要である、という事です。当然ですね。何事も努力が必要です。積極的な聞き手になる時も、例外ではありません。努力というのは、意識に上げる事も含まれます。毎日何回も相手の話の内容を理解する事を意識に上げるのです。どうすれば、もっと理解する事が出来るか、もっと正確に理解する事が出来るか、もっと深く理解する事が出来るか、考えるのです。これらの思考も立派な努力の一つです。
2つ目は、聞く前に準備をする、という事です。準備をするという事は、話を聞く前に気が散る可能性を全て無くす事を意味します。テレビを消す、スマホをマナーモードにする、本を閉じる、話に集中できる環境に移動する、頭の中の雑念を取り除く。これらがあると、話が正確に聞き取ることが出来ません。これらを整えることで、初めて相手の話に対して集中して関心を向けることが出来るのです。
3つ目は、相手の話が終わるまでじっと待つ事です。相手との会話において、あなたが先ず行う事は、途中で口を挟む事ではありません。相手の話の内容を正確に理解する事です。理解出来たかどうか確信を持てない時は、勝手に推測する前に疑問を持つ形でもっと情報を求めるべきです。勝手な推測で分かった気になってしまう事が理解出来ない大きな原因になります。
4つ目は、分析的な技術は棚上げする事です。相手が次の話題に移行しているのに、少し前の考えにこだわってはいけないという事です。話の論点が不明になって明確にしたい場合は除いて、話の流れについて行く事は必須です。自分の番になったらどう説明しよう等と、話の最中に意識を自分に向けてはいけません。積極的な聞き手になるという事は、批判したり、分析したり、助言したり、議論する事ではなく、相手を理解する事です。話の内容に意見する時は、充分に理解出来たと確信した後です。
5つ目は、非言語的な情報も手掛かりにする必要があります。コミュニケーションにおいて言葉の役割は極わずかな物です。その殆どが、ボディーランゲージと呼ばれる、非言語コミュニケーションから成り立っています。積極的な聞き手は、声の調子、表情、姿勢、身振り手振りの方に注意が向いています。なぜなら、圧倒的に情報が多いからです。
6つ目は、相手の話を確実に理解する為に、自分の推測が正しいか確認する事です。相手が話した内容に対するこちらの理解を話し手に投影する必要があります。例えば、『新しい環境に身を投じる事が不安なんですよね』『周りの人と学歴を比較されるのが嫌なんですよね』等です。ズレていれば修正してくれます。正しければ、合っていると答えてくれます。この作業をすることで、相手の話を正しく理解する事が出来るのです。
この6つが、積極的な聞き方になります。この方法で、相手の話を聞くことが出来たら、必ず内容を正確に理解出来ます。そうすれば、相手から話を理解してないな、という顔をされなくなります。話聞いてる?と言われることも無くなります。
この聞き方が出来れば、聞き取るのは当たり前です。聞き取ることが出来る人は沢山います。しかし、更に深く理解する人は多くありません。表面的な内容を理解する事に留まっている人が実は殆どです。そのレベルになって欲しくて、このお話をしたわけではありません。
その先の能力を手に入れて欲しくて、このお話をしました。話を深く理解出来れば、それだけで、あなたの価値が上がります。なぜなら、深く話を理解できる人は滅多にいないからです。ただ話を聞くだけでライバルに圧倒的な差をつけることが出来るのです。つまり、それは、あなた自身が、希少な存在になる事を意味します。
是非、この能力を身に付け、自分自身の希少性を高めるだけに留まらず、あなた自身の人生に役立てていく事を確信して、今回のお話を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
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